レクリエーションでゲームをするときの留意点

認知症の高齢者でも簡単なゲームであれば、意欲的に取り組むケースがあるといわれています。その一方でレクリエーションにゲームを取り入れたのに、真剣にやってもらえなくて困ってしまった介護職員もいるのではないでしょうか。ではレクリエーションでゲームを実施する際は、どのようなことに留意すればよいのでしょうか。

まずは、ゲームの趣旨をホワイトボードに記載することが推奨されます。たとえば、曲名を当てるイントロクイズをやります、音を出しながらカルタとりをやります、などです。イラストを書くことが得意であれば、ホワイトボードにゲームの様子も簡単に描いておくことで、さらに趣旨が伝わりやすくなるでしょう。認知症の症状がある人は、ゲームをしている最中に自分が今何をしているのかが分からなくなってしまうことがあるので、ホワイトボードに記載してゲームの趣旨を確認しやすくするのです。

また認知症の人は言いたいことがあるのに、適切な言葉を思い出せないと一気に不安を増加させてしまうことがあります。介護職員はゲームの答えが分かっている立場なので、ヒントを出したり一文字目を教えたりして、できるだけ高齢者の口から答えを引き出すようにしなければなりません。認知症といえども自尊心があるので、恥をかかせないようにする姿勢が大切なのです。レクリエーション終了後は高齢者がゲームをしていたときの様子を記録し、介護職員同士で情報共有をして今後の介護に活かす姿勢も求められます。